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「う・・・ん」

ライトが気がついた

「ここは・・・?」

ライトが目を覚ました場所

それはベッドの上であった

「たしか・・・俺はフェイミィさんと戦って・・・」

「そっから憶えてない・・・」

それもそのはず

ライトは強烈なネリチャギで意識を失っていたからだ

「しかし・・・ここはどこなんだ?」

「おっ!!気ぃついたんか!」

ライトに向かって荒々しい声がとんでくる

「えっ・・・?あなたは?」

ライトが状況を理解しようとするがまったく理解できない

「ん、ああ。そういや名前ゆってなかったな!」

「俺はバランっちゅーもんや!君らが浜辺で倒れてたから、俺んちまで運んできたってん」

「バランさん・・・ですか。俺はライト=キャッスルっていいます」

「おお、ライトいうんか!よろしくな!」

「は、はい、よろしくおねがいします」

バランのおかしな方言と勢いに萎縮するライト

「しっかし、なんであんなところに三人も倒れてたんや?」

バランが不思議そうにたずねる

「三人ですか!?じゃあ俺の他にも誰か!?」

「ん、ああ、聖騎士いうんとスミレちゃんも一緒に倒れとったで」

「スミレさんと聖騎士さんも・・・一体何がどうなったんだ・・・」

必死に思い出そうとするライト

「ん〜、まぁ、いいんちゃう?生きてたんなら何も問題なしや!」

そう言って笑うバラン

そこに

「お、気がつきましたか」

聖騎士が入ってきた

「聖騎士さん」

「ん?」

「一体あの後どうなったんですか?」

「それが・・・自分も蹴りを入れられてから憶えてないんですよ・・・」

「そうですか・・・」

「まぁいいんとちゃうか?そのうちわかるやろ」

「わからんもんは考えてもわからん。だから気にせんとき!」

声をだして笑うバラン

「そうですね」

聖騎士も笑う

「バランさん、ここは一体どこなんですか?」

スミレが部屋に入ってくる

「あ、ライトさん気がついたんですね」

「おかげさまで」

(一番長く気を失ってたのは俺なのか・・・)

(修道士なのに情けない・・・)

「ああ、スミレちゃん。ここはルケシオンからちょっと離れた小島や」

「ルケシオンの近く・・・どおりで暑いわけですね」

スミレが手でパタパタと扇ぐ

「ああ、慣れへん人には暑いやろうなぁ。俺はずっとここやから気にならへんけど」

「う〜ん、これからどうしましょう?」

聖騎士が顎に手を当てて言う

「なんや、もう出発するつもりかいな?ライトの調子も完全じゃないやろうし、もうちょっとここでゆっくりしていったらどうや?」

バランが言う

「いいんですか?お邪魔させていただけるならそれにこしたことはないのですが・・・」

聖騎士が申し訳なさそうに言う

「かまへんかまへん!俺も一人で寂しいしな!!」

ビッと親指を立てるバラン

(そこは指を立てるところじゃないと思うのですが・・・)

「かまわないんですか?」

スミレも尋ねる

「かまへんって!それにここは暑い土地やからライトも鍛錬していったらどうや?スミレちゃんも見たとこダガー使うみたいやし、後でいいこと教えたるわ!」

(そうか・・・ここで鍛錬すれば体力も気力もずっと充実できるかもしれないな・・・)

「わかりました。じゃあお言葉に甘えさせてもらいます」

ライトが言う

「おう!甘えとき!」

笑うバラン

「バランさんいいことって何ですか?」

スミレがバランに言う

「ああ、ちょっとしたダガーの応用やな。ちょっとこっちきてみ」

そういって奥の部屋に行くバラン

スミレも後をついていく

「うわぁ・・・!」

スミレが声を上げる

その部屋には今までみたこともない数のダガーが飾られていた

「どや?俺のコレクションや!」

バランが手を広げる

「なかなかお目にかかられへん物も結構あるで!スミレちゃん良かったらみていって・・・」

バランが言い始めるよりも先にスミレは次々とダガーに触れていた

「これは・・・ああ!このダガーは!あっ、でもこっちのも・・・」

「スミレちゃん」

バランが声をかける

「あーでも今お金ないしなぁ・・・ああ、でも欲しい!これ絶対欲しい!あ、でもあれもいいな・・・」

至福の表情を浮かべながらダガーを見ているスミレ

「スミレちゃん」

バランの声にハッ我に返る

「ああっ!す、すいません!!」

深々とお辞儀をするスミレ

「はははは!かまへんけどな!どや?結構すごいやろ!」

「すごいです!こんなに良品のダガーばかり・・・」

部屋を見回すスミレ

「で、さっきゆうてたんはこれや」

そういって一つのダガーを手にとるバラン

「これは・・・さっき気になっていたダガーのひとつです」

スミレが手にとる

「ほお、いい物に目つけたな!これはな、ちょっと特殊なダガーでな」

バランが再びダガーを手に取る

「こうやると・・・」

バランがダガーの付け根の模様を押す

するとなんと一つのダガーが一瞬にして十本のダガーに変わったのだ

「ええっ!?」

驚きの声をあげるスミレ

「驚いたやろ?見えへんかも知れんけどこれ、もともとは十本のダガーでできてるダガーやねん」

「じゅ、十本もですか!?」

「そや、これを使っての飛び道具やな。投げナイフいうやつや」

そういって一本をつかみ部屋の窓の外にある的に向かってダガーを投げるバラン

その的のど真ん中とまではいかないがしっかりと命中させる

「うわぁ・・・!」

感心した声をあげるスミレ

「まぁ、こういう風なことを教えたろっちゅうわけや!どや?」

「これがあればかなり戦術に幅が広がりますね・・・」

ふむふむとうなずくスミレ

「よし、善は急げっちゅうし、さっそくやってみよか!」

バランの投げたナイフを回収し、家の前にでるスミレとバラン

家の前にはこのダガー用に作られたかのような的が

十本横にならんでいた

「いちいち投げたナイフ抜いてまた投げるんもめんどくさくて十個作ってん」

説明するバラン

「まぁ、はじめは的にすら当たらんかも知らんけど、練習するうちに自然と当たるようになるわ!」

「実際俺も的に当てれるようになるには時間かかったしな」

うんうんとうなずくバラン

「難しそうですね・・・」

「まぁ、そう緊張せんと、一回投げてみ?」

ほれとダガーを差し出すバラン

「あ、はい。じゃあやってみますね」

ダガーを受け取り付け根の模様を押す

一瞬にしてダガーが十本の分かれた

「とりあえず、目標をしっかりみること。んで、集中力を切らさんことやな!」

腕を組みながら話すバラン

スミレがダガーを持つ

(あれ・・・なんだか・・・)

「どしたん?やってみ、スミレちゃん」

スミレが無言で片手に五本ずつ、一気にナイフを持つ

「おいおいおいスミレちゃん!さすがにそれは無理やって!一本一本しっかりと・・・」

バランの助言を聞かずに

スミレが一気に両手をはらった

着弾の音はほぼ同時

バランは我が目を疑った

「う、うそやろ・・・!?」

スミレが投げたナイフは十本の的全てに

しかも寸分の狂いもなく、ど真ん中に突き刺さっていたのだ

「そ、そんなあほな・・・こ、こんなことみたことあらへん・・・」

呆然とするバラン

「す、スミレちゃん、投げナイフ相当練習してたん!?」

バランが尋ねる

「・・・・・え?」

スミレがきょとんと声をあげる

「いや、すごいわ・・・こんなに正確でしかも早いナイフみたことないで!」

「え?え?なんのことですか?」

「いや、今スミレちゃん投げたやん!」

「え?私、投げました??」

スミレは状況を理解できていないようだ

「投げたやん!すさまじいもんを!」

「えっ、あっ、・・・・そうですね!すいません、緊張しちゃって何がなんだか・・・」

「いや、悪かったなぁ。俺よりも上手い人に教えるとか、こっちが恥ずかしいわ」

頭をさするバラン

「ええっ!?そんなことないですよ!?私、投げナイフなんてやったことないですし!!」

「いやいや、あれはまぐれでできるもんちゃうって!」

「いえいえいえ!!本当にやったことないですってば!」

「じゃあもう一回だけ見せてくれへん?」

バランが言う

「わ、わかりました」

そういってナイフを抜きまた元の位置にもどってくるスミレ

「じゃ、じゃあいきます」

スミレが持ったナイフは一本

しかもはずさないようによく狙いを定めている

「はっ!!」

掛け声とともにナイフを投げるスミレ

しかし掛け声とは裏腹にナイフは的に当たらなかった

その様子を後ろでバランは腕組みをしながら見ていた

(おかしい・・・ありえへん・・・さっきのと今のじゃまるで別人や・・・)

(さっきのはまぐれでできるもんや絶対あれへん・・・)

「あははは、あたりませんでした」

空笑いをするスミレ

(今のを見る限り、やったことないってのはほんまなんやろうな・・・それともあえてそうやってるか・・・)

「バランさん?」

「あ、ああ。ごめんごめん。ちょっと考え事をしてて」

「まぁ、はじめはそんなもんとちゃうか〜?いきなりできたら俺の立場ないし!」

笑うバラン

「そうですよね!これからしっかり練習すれば、バランさんのようになれますよね!」

「その意気や!がんばって投げナイフ覚えて帰りや!」

「がんばります!!」

(そう・・・ほんまの実力、みせてもらわなな・・・)

こうしてバランの家に滞在することになったライトたち

ここでの体験が後々貴重な体験になるのであった