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「いや、しかし炎浪が出てきたときは信じられへんかったで!」

バランが声を大にして言う

「あはは、すいません」

笑いながら答える炎浪

「しかし、いままでどこにおったんや!?生きてるならもっと早くに連絡よこさんかい!」

「う〜ん・・・あの時自分は海に落ちて、腕からの出血も手伝ってすぐに意識がなくなったんですよね」

「そりゃあそうやろうなぁ・・・傷口に海水とか想像するのも嫌になるわ!!」

海賊達から笑い声が聞こえる

「それで気がついたらベッドの上で寝てて・・・」

「ベッドの上・・・だれか拾ってくれたんか」

「ええ・・・それがまた絶世の美人でして!!」

「なにぃ!?幸運なんか不幸なんかわからんやっちゃなお前も!!」

「あははは!」

船上に笑い声がこだまする

しかし、和やかな雰囲気を一変させることが起こった

突然、ドサッっと人が倒れる音がした

全員がその音の方向に振り向く

船の上に倒れている人物はスミレであった

先ほどの戦闘で食らっていた毒が体に回り始めたのだった

「スミレさん!?」

ライトが駆け寄る

「スミレさん!!どうしたんですか!?」

高熱を出したときのように苦しそうな息遣いをするスミレ

「む・・・これは・・・毒・・・ですね」

聖騎士がスミレを見る

「毒!?」

「聖騎士!解毒魔法は!?」

「使えるのであればとっくに使っています」

「あいにく、私のところは解毒は薬草で行っていたもので・・・」

聖騎士が申し訳なさそうに言う

「それじゃすぐに街に戻って!!」

ライトが言う

「いや、いまルケシオンには聖職者はおらんし、薬剤師もおらんねや・・・」

「そ、そんな!?」

船上にどよめきの声が起こる

「う〜ん・・・あの人ならなんとかしてくるかなぁ」

その声の主は炎浪だった

「あの人って?」

バランが問う

「さっき言ってた自分を介抱してくれて、この義手を作ってくれた人です」

「こっから近いんか?」

「ええ、ルケシオンの浜辺の末端部分です」

炎浪が海を指差す

「よっしゃ!!ここでうだうだ悩んでてもしゃあない!とっとといこか!!」

「それにここで寝かしているよりもちゃんとしたとこで寝かせたほうがいいですしね」

「お前らすぐに出航や!!乗り方わかれへんとか言うなよ!!」

「わかってますって!!」

「おーし!!」

海賊達が一斉に散らばっていく

「すぐつきますからもう少し辛抱してくださいね」






















ふぎんが目をあける

「ここは・・・」

ふぎん達は記憶の書によってルケシオンに飛ばされていた

「ルケシオンだね、ふ〜くん」

「そうだね・・・どうやらうちらは見逃がされたみたいだ」

「・・・なぜだ。なぜ俺たちを見逃す必要がある」

プレッシングが言う

「わかりませんね・・・理由すら思いつきません・・・」

メタスも頭をかかえる

「きっとあたし達が怖くなったんじゃない!?」

「いや・・・それは残念だけどありえないね・・・」

ヘルサス、マリーネも考えているようだ

「・・・」

アカハナはフェイミィの言葉が頭から離れない様子だ

「う・・・はぁ・・はぁ・・・」

ディアリアから荒い息遣いが聞こえてくる

「ディアリア!!しっかりしろ!!」

ブルーがかけよる

「くそっ!!どうにかならんのか!!」

「・・・そうだ!!!」

声の主はメタスだった

「あくまで噂ですが、ルケシオンにはただ一人、どんな病も治すことができる聖女が住んでいると聞いたことがあります!」

「本当か!?」

「うちも聞いたことあるよ。でも、これだけ噂になってるってことはいない可能性もある・・・」

「それでも、何もないよりはましさ!早速街で聞き込みしないとね!!」

マリーネが走りだそうとする

「ああ!俺も急いで聞き込みをしよう!」

ブルーが立ち上がる












その時

意識が朦朧とするディアリアの目には美しい女性が映っていた

その女性はこちらをみて微笑んでいる

「あなたは・・・?」

ディアリアが問う

「私の名などどうでもいいことです」

女性が話しを続ける

「英雄姫ディアリアよ。貴方はまだ死ぬ時ではありません。」

「この街の浜辺の先にひとつの小屋があります。そこにいくが良いでしょう」

「それでは・・・聖神の加護があらんことを・・・」

そういい残し、女性は姿を消した













「う・・・ブルー・・・さん・・・」

ディアリアが苦しそうに声をだす

「どうした!?ディアリア!」

「浜辺の・・・先に・・・こ・・・や・・・」

途中で意識を失ってしまうディアリア

「浜辺の先に小屋・・・?」

「ディアリアさんは何かを伝えたかったみたいね・・・」

「・・・・よし」

ふぎんが何かを思いついたように話だす

「マリーネさん、ブルーさん、二人で先行して様子を見てきてくれないか?」

「みんなで一緒にはいかないのかい?」

「一緒に行ってしまうともしも何もなかったときに時間がかかりすぎちゃう」

「今は一刻を争う状態だから、少しでも無駄を省かないと」

「わかった!!すぐに戻ってくる!!」

「まかせときな!!」

ブルーとマリーネが走り出す

「そして風ちゃん、ヘルさん、二人は街で聞き込みをしててくれないかい?」

「わかった!ふ〜くんはここで待機?」

「いや、本当だった時を考えて、浜辺の先に移動を開始するよ」

「わかった!行ってくる!!」

「あたしにまかせときなさいって!」

風結び、ヘルサスも街に向かって走り出す

「・・・なぜ俺を行かせなかった?」

プレッシングがふぎんに向かって言う

「ん?」

「足の速さだけを考えるならばブルーよりも俺なはずだ。そこの考えを聞きたい」

「ああ、別にたいしたことじゃないんだ。ただ、万が一にも敵が襲ってきたとき、君がここにいるのが一番安全かなぁと思ってさ、よっと」

ふぎんがディアリアを背負う

「・・・ふむ」

プレッシングが一言うなずく

「さぁ、アカハナ君、いくよ?」

「あ、は、はい!」

慌てて歩き出すアカハナ






















「こっちです!!」

炎浪が先導する

「もうすこしで・・・スミレさん、がんばってください!」

ライトがスミレを背負いながら走る

一同が浜辺の岩場を抜ける

「え・・・?」

そこには浜辺ではなく一面の花畑が広がっていた

「こ、こんなところが・・・!」

聖騎士が驚きの表情を浮かべる

ふと小屋を見ると

小屋の前の花壇に水をあげている女性がいた

「蘭さん!!大変です!!」

炎浪が叫ぶ

「あら・・・炎浪さん・・・お久しぶりです」

そう言って微笑む女

「仲間が毒にやられてしまって!!なんとかなりませんか!?」

「まぁ・・・大変ですね・・・すぐに中に!」

女と炎浪が中に入っていく

それに続いてライト達も入っていく

「すぐにこのベッドに寝かせてください」

ライトがスミレをおろす

女がスミレの様子を伺う

「・・・大丈夫。そこまでひどい毒ではないようです」

一同に、はぁ〜という息が漏れる

女が棚からひとつの薬を持ってきた

「これを飲ませて3日もすれば全快すると思います」

薬をライトに手渡す女

それをすぐにスミレに飲ませるライト

「助かりました・・・ありがとうございます!!」

ライトが頭を下げる

「いえいえ。人として当然のことをしたまでですよ」

そういって微笑む女



「あっ」

女が何かに気がつく

「これは大変失礼いたしました」





「申し遅れました。わたくし、蒼蘭と申します」