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「・・・」

ふぎんを見下ろす蒼蘭

「あ、あんたは一体何者なんだ・・・!!」

ふぎんが問う

「・・・その問いには答えられません」

蒼蘭が言う

「そして今みた出来事は全て忘れていただかなければなりません」

「な、なんだって!?」

蒼蘭の右人差し指に魔力が集まる

「な、なぜ忘れないといけないんだい!?」

「・・・」

蒼蘭は答えない

「何か都合が悪いことでもあるのかい!?」

蒼蘭がしゃがみこむ

「ええ・・・今はまだ言えませんが・・・ね」

いい終わりとほぼ同時にふぎんの額に人差し指を当てる

するとふぎんは意識を失ってしまった

「すみません・・・でも、貴方に今、知られるわけにはいかないのです・・・」

意識を失ったふぎんにそう言い残し

蒼蘭はスミレ達の眠る寝室へと消えていった


















スミレは夢を見ていた

そこは美しく、高い場所であった

その場所では4人の男女が戦闘を繰り広げていた

「ちぃっ!!ポイニクス!下がっていろといっただろう!!」

銀髪の盗賊が怒鳴る

「そういうわけにはいきません。相手が相手ですしね!」

そう言って相手を睨むポイニクス

「せっかくの休日を台無しにしてくれて・・・!」

「あら、戦争に休日なんてないのよ」

「そういうことだ」

相手がさらりと返す

「そういうことだ!いいから下がってろ!!」

銀髪の盗賊がそう言い放ち、敵に向かっていく

「それじゃあ僕がお相手させてもらうよ!」

男が立ちはだかる

「私に勝てるとでも思っているのかぁあ!!」

銀髪の盗賊がすさまじい速度で襲いかかる

男にダガーをつきたてようとした瞬間

三本の矢が飛んできたのであった

「ちぃい!」

ダガーを振り回し、全ての矢を叩き落す銀髪の盗賊

「誰も一対一で、とは言ってないけどね」

そう言いながら周りの風景と体を同化させていく男

「ふん、なめないでほしいね!!」

銀髪の盗賊が左手をかざす

「ディテクション!」

銀髪の盗賊の周囲5mほどの地面から光の粒子が舞い上がる

本来ならば景色に姿を溶け込ませた男が姿を現すはずだったが

一向に姿を現さない

「・・・どこへ行った・・・?」

銀髪の盗賊が辺りを見回す

「・・・なるほど。いい戦い方だ」

そう言うと銀髪の盗賊はポイニクスの方向へと飛ぶ

「伏せろ!ポイニクス!!」

「えっ?」

掛け声に応じとっさに身をかがめるポイニクス

ポイニクスの体があった場所にはダガーが突き出されていたのであった

「なにぃ!?」

姿を現した男が驚く

「ふん、甘かったな!くらえ!!」

銀髪の盗賊が男に向かって距離をつめる

「いまだっ!!」

男が女に向かって叫ぶ

「待ってました!」

女が弓を引く

「ハリケーンショット!!」

弓先に魔力が宿った矢が銀髪の盗賊めがけて飛んでいく

「ちっ、またか!?」

とっさに体を宙に投げ出す銀髪の盗賊

矢が地面に突き刺さる

突き刺さると同時に地面で爆発が起こる

「なにぃ!?」

空中に浮いていた銀髪の盗賊を爆風が襲う

「くっ!!」

爆風に吹き飛ばされて崖の外に放りだされてしまう

「くうう!!」

腰に差していた鞭をとっさに手に持ち

崖に近い所に生えていた木に鞭を絡み付け、宙吊りの状態になる

「くっ・・・」

鞭を手綱に崖を上り始める銀髪の盗賊

「まずい!!!」

ポイニクスが崖に向かって走る

「おっと、あんたの相手は俺だ」

男がポイニクスの前に立ちふさがる

「くっ・・・そこをどけ!!」

ポイニクスが男に殴りかかる

それをいとも簡単に避け、腕を掴む男

「おい、わかってるだろうな!」

「はいはい、言われなくてもわかってるわよ」

女が再び弓を引く

「リバースショット!」

掛け声とともに崖の方向をめがけ弓を放つ

「おいおい、そんなところからじゃ射抜けるわけないじゃないか」

矢が崖の上を通過していく

「みてなさいって」

すると、なんと崖の上を通過していった矢が急激に方向転換し壁面に向かいだした

「ぐああああ!!」

そして崖の壁面から悲鳴が聞こえてきたのであった

「ひゅう〜♪やるねぇ」

男が言う

銀髪の盗賊は右手一本でぶら下がっていた

背中に矢をまともにうけて

「さー早いとこ終わらせようぜ!」

ポイニクスの腕を掴んでいた男が腕を抱え込みそのままポイニクスを地面に叩き付ける

「ぐはぁっ!」

「こいつは俺が抑えとく。さっさと落として楽にしてあげなよ」

「言われなくてもそうするつもりよ」

女が崖に向かって歩いていく

「やめろおおおお!!」

ポイニクスが地面に押さえつけられながら叫ぶ

「っていうかまだしがみついてるのかしら?」

女が崖を覗き込んだ瞬間

「!?」

とっさに首を横に振り何かを避ける

銀髪の盗賊が崖下からナイフを投げたのだった

「よくも私の顔に傷を・・・!」

女の頬にひとすじの切れ目が入っていた

女が弓を引く

「終わりね」

女が矢を崖下に向かって放つ

それを鞭をしならせて器用にかわす銀髪の盗賊

「・・・へぇ。まだあきらめていないのね」

女が感心したように言う

「でも、これはどうかしら?」

またしても弓を引く女

今度は崖下ではなく水平に矢を放つ

「リバースショット」

水平に放たれた矢は急激に角度を変え、銀髪の盗賊に向かっていく

「つあああ!!」

それを体を反転させ、腰に挿したダガーですべて叩き落す銀髪の盗賊

「あら残念」

そう声が聞こえた瞬間に銀髪の盗賊の右肩に深々と矢が突き刺さった

リバースショットは気を引かせるために放ったのであった

「ぐっ・・・」

鞭を握る手に力が入らない

それでもなんとかしがみつく銀髪の盗賊

「ほれ、最後の姿くらい見せてやろうじゃないか」

ポイニクスの首を掴んで崖を覗かせる男

「やめろ・・・やめてくれえええ!!」

ポイニクスが叫ぶ

「ふふ・・・仕方ないわね・・・」

女が言う

「楽にさせてあげる」

女が高速で弓を放つ

その数はゆうに20を超えていた

意識が朦朧としている銀髪の盗賊にそれが避けられるはずもなく

ほとんどの矢が体に突き刺さる

「ポ・・・ポイニ・・・ク・・・」

そのまま意識を失い、鞭を握っていた手が鞭から離れる

地面の見えない崖を落ちていく銀髪の盗賊

「す、スミレさあああああああああああああん!!!!!」





















「うあぁぁぁぁあ!!?」

ポイニクスがそう叫んだところでスミレは目を覚ました

体中、汗でビショビショになりながら

「はぁっ・・・はぁっ・・・今のは・・・?」

「うっ・・・!あ、頭が・・!」

頭を押さえ込むスミレ

その様子を蒼蘭は扉の向こうでじっと見守っていたのであった